For splendid ruin

腐女子の自己満ぶろぐ。エロゲが多め。

図書室のネヴァジスタ

読書

最近エロゲとかプレイできてなくてブログネタがないので、本の感想載せます。


久々に、図書館へ行って読みたかった小説借りてきました~
もちろん、事前にネットで「後味悪い 小説」で検索して探しましたw


他人事(ひとごと)

他人事(ひとごと)

後味悪い短編集。全14編ありますが、特に印象に残ったものだけ。

「仔猫と天然ガス
これが一番胸糞悪かった。何の罪もないおばさんを青年2人がプロレスごっこと称して暴虐の限りを尽くす、ただのグロ小説でした。ファニーゲームのような不条理な話って本当イライラする。
「恐怖症召還」
人間を恐怖のどん底に突き落とす能力を持つ幼女アーニャたん。これはもう萌えキャラとしか見れなかったwこの話が一番好きかもしれない。
「しょっぱいBBQ」
不気味度ナンバーワン。終わり方も怖かった…
人間失格
あれ、これ普通にイイ話で終わるんじゃね?って思ってたら甘く見てました。やっぱ他人事だったwこういうゲスい話は割と好き。


灰色の虹

灰色の虹

500ページ以上ある長編でしたが、いつの間にか主人公に感情移入しちゃって徹夜して2日で読み終えました。

冤罪で捕まった主人公が不憫で仕方なかったです。家族も恋人も失って、唯一最後まで味方だったお母さんがもう本当に良い人で、主人公とお母さんの最後の会話は涙ぐみながら読んでました。

復讐相手に刑事、検事、弁護士、裁判官、目撃者といますが、一番ムカついたのは刑事と目撃者。この二人は普通に殺されてもいいレベルなので、とにかく主人公には捕まらないでほしいとずっと応援してました。

最終章でタイトル『灰色の虹』の意味が分かるのですが、これがもうね…皮肉たっぷりで鬱にならざるを得ないです…

夢中になって読めたし、話もすごく面白かったので、今まで読んできた小説の中で(と言ってもそんなにたくさん読んではいない)五指に入るくらい私のお気に入り作品になりました。読んで良かったです。


愚行録 (創元推理文庫)

愚行録 (創元推理文庫)

とある一家惨殺事件について、被害者と関係のある人物に次々とインタビューして事件の真相に迫る…というストーリー。
いろんな人の話があったけど、宮村の話が一番興味深かった。某大学で「外部」と「内部」に分けられてるとか怖すぎる…これはガチなのかな?

最初のページで児童虐待の新聞記事があって、これは何と関係あるんだろうと思ってましたが、後々繋がっていると気づいて納得。合間合間に挟まる兄妹の話が重要な役目を果たしていました。

タイトル通り、人間の愚かな部分が滲み出ていて面白かったです。


「灰色の虹」「愚行録」と貫井徳郎作品に触れてきましたが、どちらも話の構成の良さもあってか飽きずに読めたので、一気に好きな作家になりました。
有名な「慟哭」という作品も近いうちに読もうと思います。